【宿泊記】ザ・ペニンシュラ東京 - デラックススイート
2007年、8番目のThe Peninsula Hotelsとして、東京 日比谷に開業。
現在ではシャングリ・ラ東京やマンダリンオリエンタル東京と並び、ユニークな香港系5つ星ホテルの一角をなす、存在感あるホテルです。
個人的には、本宿泊記で初めてご紹介したホテルとして非常に思い入れがあり、その再訪を待ち遠しく感じていたホテルでもあります。
本記事でご紹介するホテルステイの様子は、Youtubeでも公開しているので、こちらもぜひご覧ください
目次
1. チェックイン
ホテルに足を踏み入れると、そこは一目で”ペニンシュラ”と識別できる、豪華絢爛な色彩が広がります。
The Lobbyは、竹を素材とした有機的な印象のある、濱 恵泉氏の『臥龍の門』を中心に、千本格子や西陣織の和模様が織りなす、伝統美ある堂々たる佇まい。
さらに、エレベーターホールはハイコントラストなアートに彩られた、神殿を思わせる神秘的な作り。
エレベーター内部は金箔が施された優美な印象ですが、徐々に照明が落とされ、その雰囲気もロビーから大きく変化。
続く客室エリアは照明がより抑えられ、中央吹き抜けから生き物を彷彿とさせる、光るオブジェクトが顔を覗かせます...
客室までの間に、さながら美術館のような演出の数々に魅了されてしまいます。
これまで様々なラグジュアリーホテルに宿泊してきましたが、照明や色合いによる魅せ方は、フォーシーズンズホテル東京大手町に並び、最も美しく演出されているホテルの一つと感じています。
サービス面においては、5つ星らしい、マイナスポイントを感じさせない安定感ある対応が特徴的。同じ香港系ホテルのシャングリラ東京のカジュアルさと、マンダリンオリエンタル東京のビジネスライクさの中庸を行く印象があります。
一方、フロントのサービスデスクが少なく、チェックインの時間帯に列ができているのは変わらず、混み合っている様子が見えてしまうのは少々残念でもあります。
直近では10時チェックインといった長時間宿泊プランも多く見かけるため、そちらのご利用をおすすめします。
2. 客室 - デラックススイート
チェックインを済ませ、客室のある12階へ。
今回は、コネクティングルームを除き、単体の客室で3番目の広さを誇るデラックススイート(112㎡)をチョイス。
12階、1フロアで1~2室のみの皇居側コーナールームにアサインしていただきました。
こちらの客室、公式経由では、MINIクーパー貸し出しサービス(運転手付き)や、アーリーチェックイン(6:00)・レイトチェックアウト(22:00)が利用できたりと、客室特典も充実。
2-1. リビングルーム
客室に足を踏み入れると、ほのかな白檀の香りに包み込まれ、デラックススイートを象徴する開放的なリビングルームを中心に、個性溢れるドレッシングルームやベッドルーム、バスルームが続きます。
ザ・ペニンシュラ東京のスイートの象徴ともいえる、こちらのリビングルーム。
緑豊かな皇居御苑の外郭を中心に捉え、レンガ調のラグマットや赤や金を基調とした、華々しく、そして贅沢な空間。
眺望のみならず、十分すぎるほどの奥行き・広さを誇り、その感動は他ホテルのスイートルームと比べてもトップクラスのように感じます。
リビングには布施 典子氏の『Visual Unit』を初めとする作品達が静閑な印象を作り出しながらも、間接照明がそれらアートを煌びやに演出。ペニンシュラらしい、優美な世界観を堪能できる作りに満足度も高いです。
12階ということもあり、目の前の日比谷サンケイビルが若干気になるのが残念なところではありますが、その贅沢な眺望は圧巻。リビングには望遠鏡も備えているため、日比谷公園の様子を眺めたりと様々な楽しみ方ができ、飽きることはありません。
滞在日は雨模様でしたが、皇居や日比谷公園はどこか幻想的な雰囲気があり、様々な表情を楽しむことができました。
夜間は超高層ホテルのようなダイナミックさはないものの、都会の静けさある一面を感じさせる、日比谷ならではの夜景を堪能することができます。
リビングルームはユーティリティー面も充実。
固定型のデスクは安定感抜群で、コンセントやFAX等、必要なものが手の届く範囲にあるところが非常に嬉しいです。
コーヒーメーカーやミニバーは全て壁面に収納できるように設計されており、客室の雰囲気を損なうことがありません。
ワイングラス等のカトラリーやミニバーはどれも標準的なものですが、個人的にはペニンシュラ名物のマンゴープリンや、ホテルオリジナルワインが常備されているのは嬉しいポイント。
2-2. ドレッシングルーム
エントランス脇からは、ペニンシュラの特長の一つであるドレッシングルームが広がり、左手にベッドルーム、右手にバスルームが続きます。
巨大な鏡に、収納力ある衣装棚を備えたドレッサー。
広々と、そして優雅に身支度できるのはもちろんのこと、ネイルアイロンやダイソンのドライヤー等、美容関連設備が非常に充実しており、気分も上がってしまいます。
固定型のバッゲージラックは、スーツケース2個程を配置できる十分なスペースを確保。下段にはナイトウェアを収納。荷物置き場としての用途以外にも、収納力も兼ね備えています。
2-3. ベッドルーム
別室として設けられたベッドルームは、デラックスルームと共通のデスクや壁面収納方テレビを備え、シンプルで扱いやすい印象。
照明の美しさは、やはりペニンシュラ。
全室共通ですが、天井に見える金のレリーフやそれを彩る間接照明に魅了され、リラックス感溢れる空間に仕上がっています。
衣類ハンガーとアクセサリーケースが一体となった、こだわりのインテリア。
こういったホテル独自の調度品を眺めるも、ホテル巡りの楽しみの一つです。
デスクはリビングより若干小規模ですが、デスクワークに支障のない程度の広さ。
窓からの眺望も美しく、ふとしたタイミングで緑を見ることができ、リフレッシュになります。
こちらの眺望は、より皇居が見える角度。
昼間には皇居御苑の自然、夜間にはパレスホテル東京が煌々と輝く様子を眺めることができます。
2-4. バスルーム
ドレッシングルームに続き、ペニンシュラこだわりの一つ、バスルーム。
洗面台が左右シンメトリーに配置され、中央には抜群の心地よさを誇るバスタブが配置されています。神秘的ながらも実用的、数多くのラグジュアリーホテルに宿泊した今でも、このバスルームに勝るものを見たことがありません。
バスルームには、入って右手(写真の左手)にシャワーブース、左手にレストルームがあります。バスルーム全体の印象を損なわない、考え抜かれた、素晴らしいデザインです。
夜間にはバスルーム自体の印象も大きく変化。
ペニンシュラのバスルームには「SPAモード」という機能があり、照明がトーンダウンし、アジアンテイストなリラクゼーションミュージックが流れる様子は必見。
香り豊かなバスソルトは、通常の梱包ではなく木の容器に入れられているのもこだわりの一つ。
ビューバスからは、ベッドルームと同じくパレスホテル方面の内房通りや皇居の自然から、汐留の高層ビル群までを一望できます。
2-5. アメニティ
ザ・ペニンシュラといえば、ウェルカムアメニティのこだわり具合にはいつも驚かされます。
今回も季節の食材を使った内容で、茶豆のキッシュ、マンゴーとライムバニラタルト、赤肉メロンのパートフリューイやシャインマスカット。
見た目も鮮やかで美しく、名入れのメッセージカードとあわせて、部屋に入った瞬間から高揚感が溢れる、そんなペニンシュラらしいサービスは流石です。
また、一休.comダイアモンド会員の特典で、”The Peninsula Clarendelle Rouge by Haut Brion 2015”をいただきました。メルローを主体とし、上品かつ滑らかな口当たりが特徴的で、鴨肉や牛肉との相性が良いとのこと。
通常価格は¥14,000程度と、特典が充実しているのもペニンシュラの魅力の一つです。
バスアメニティは昨年から変更となった、調香師 大沢さとり氏監修のオリジナルアメニティ。
ペニンシュラの美しい間接照明を思わせる、鮮やかなレモンやスミレを基調にしながら、客室インテリアや、その眺望にも通ずるウッディの奥深さを感じさせる香り。
その他アメニティについても基本的なものは全て揃っており、梱包も高級感があります。
もちろん、基礎化粧品やヘアアイロンといった美容グッズもオーダー可能です。
3. ランチ - ルームサービス
滞在中のランチはオールデイダイニングをお部屋でいただきます。
ザ・ペニンシュラ東京では日本食やイタリアン、中華、サンドイッチ等、ルームサービスのメニューが充実。
今回は、カルツォーネとチーズの盛り合わせを注文。
カルツォーネはピザ生地を二つ折りにして具材を包んだイタリア料理。ナイフを入れると中からナスやトマト、リコッタチーズが顔を覗かせます。
チーズの盛り合わせは比較的癖がない組み合わせで、ランチタイムにも食べやすい印象でした。また、ナッツやドライフルーツが添えられているのも、おつまみとして嬉しいポイント。
4. アフタヌーンティー - Peter
アフタヌーンティーは、ホテル最上階24階に位置する「Peter(ピーター)」にて。
1階の「The Lobby(ザ・ロビー)」でも同じメニューで提供されていますが、ロビーの方が予約難易度は高め。
ザ・ロビーでは、より写真映えするようなティースタンドでの提供のため、若年層の女性客の姿が目立つのに対し、Peterでは少し年齢層が上がり、落ち着いた雰囲気に感じます。
シルバーやグレー、差し色にパープルを基調とした店内にはR&Bのサウンドが響き、同じペニンシュラとは思えないほど、シックでスタイリッシュな空間。
レストランからは皇居の自然を捉え、開放感抜群な眺望が広がります。
今回は最も日比谷公園に近い角席を用意いただき、素晴らしいティータイムを過ごすことができました。
2021年6月1日〜9月30日までアフタヌーンティーのテーマは「マンゴー」。
旬のマンゴーをふんだんに使ったメニューは、優しい甘みの中に酸味もあり、夏を先取りしたかのような爽やかさがあります。
ティースタンドとは別にスコーンも付いており、ランチやディナーも兼ねて利用できそうなボリューム。
セイボリーは、特にシュリンプとマンゴーのサラダセサミスコーンが美味。
弾力感あるエビとスコーンの食感が絶妙で、マンゴーとの斬新な組み合わせにホテルのオリジナリティとこだわりを感じます。
スイーツにシャーベットが含まれているのもポイントで、他ラグジュアリーホテルのアフタヌーンティーでは見られない気もします。
また、マンゴーライム バニラのタルトとマンゴープリン共に、マンゴーの味わいをしっかりと感じられる内容でした。
5. ブレックファースト - ルームサービス
前回宿泊時はレストラン「Peter」で頂きましたが、今回はスイートルームを満喫するため、ルームサービスで楽しみました。
セットメニューは、洋食の「ザ・ペニンシュラブレックファスト」に加え、中華の「中華粥と点心の朝食」、和食の「ミシュラン二つ星シェフ高木一雄氏監修 和朝食」と、どれもこだわりの感じられるメニュー。
非常に悩みましたが、今回はベーシックな洋朝食のセットメニューをオーダー。
メインのオムレツは、帝国ホテルやホテルオークラのようにふっくらとした厚みと濃厚な味わいがあり、シンプルながらも素材のこだわりとシェフの腕の高さを感じさせます。
野菜や、ヨーグルト、果物、ブレッドバスケットやドリンクもセットになっており、全体を通してバランスの取れた、満足度の高いメニューでした。
また、シグネチャーフレンチトーストをアラカルトで注文。
ベリーミックスやナッツがたっぷりとのっており、写真映えも抜群。見た目より軽やかな食感で、朝でもさらっと食べることができます。
6. チェックアウト
今回の滞在では、雰囲気作りや客室の上質さ、食事の美味しさ等、あらゆる面で国内最高峰のホテルであることを再認識させられる、素晴らしい体験となりました。
特にイベントもない日の滞在でしたが、今度は何かの記念日に改めて利用したい、そんな思いでこのホテルを後にしました。
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7. ザ・ペニンシュラ東京の価格・プラン
今回の客室「デラックススイート」については、結論として一休.comのタイムセールが最安で宿泊できるかと思います。大人2名×1泊で、¥75,000程度(税サ込)となります。
また、一休ダイヤモンド会員の特典も豊富で、客室アップグレードや、ワインボトルのプレゼント、レイトチェックアウト等も魅力的です。
参考ですが、他予約サイトの価格比較はこのようになっています。
8. (参考) 他ホテルの宿泊記
最後に、EnoHaru’s Hotel Reportsでは「上質な体験をより身近に」をテーマに、国内外ラグジュアリーホテルでの宿泊記や滞在動画を公開しています。気になる方はぜひ他の宿泊記もご覧ください。少しでも滞在の参考になったら嬉しいです。
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